すっかりご無沙汰してしまいました。
3月は、なかなかヘヴィーなライブが続き、ブログを更新する暇もなく、毎日ひたすら練習しておりました。
お陰で(一応)無事に4月を迎えられて、あと数日で再びヨーロッパに旅立つのですが、出立準備の隙間の時間でささっと久しぶりにブログを書きたいと思います。
ドミナント7thからトニック・コードを目標にしてのアプローチ
早速ですが、上記の通り、タイトルにも書いた
「ドミナント7thからトニックへのアプローチ」
というのは、僕の中でのソロを弾く上でのいちばん大きな概念となっています。
早い話が、どうやってドミナント7thコードの上で緊張感を作って、次のトニックのコードの時にキレイに解決させるか、という事ですね。
メジャーキーでのII-V
IIm7-V7-Imaj7でも、
マイナーキーでのII-V
IIm7(b7)-V7(b9)-Im7でも、
トニックの「Iコード」に戻る前にどれだけ緊張感(テンション)を足して、「Iコード」上にどれだけキレイに着地出来るか、という事を自分の中では基本コンセプトとしています。
基本的にはダイアトニック・コード上のコードではダイアトニック・スケールを弾いておけば良いですが(メロディーの作り方やモチーフの発展のさせ方など、それはそれで課題はたくさんあるのですが、ここでは一旦省略)ドミナント7th上では無限のアプローチが出来るので、そこがジャズの難しくもあり楽しい所ですね。
あれこれと言葉で説明するよりも、譜面を見てもらった方が早いと思うので、こちらの譜面をご覧下さい。
今回も、このブログではすっかりお馴染みのAutumn Leavesで解説してみたいと思います。
(手書きで無理矢理書き加えたので、お世辞にもキレイとは言えませんが……)
○く囲ってあるコードがターゲット・コード。
そして、そこの前に矢印を書いてある小節がターゲットに向かうドミナント7thコード、もしくはII-V。
II-V上を、キレイにII-Vフレーズを弾くも良し、
II-Vを大きくV7と捉えて弾いても良し、
Imaj7に解決するV7でオルタードを弾くのも勿論良し、
夏休みの自由研究と同じで、何をやっても良いから逆に選択肢が多過ぎて何をやって良いのか困っちゃう、という状態になりがちですが、先にも書いた通り、ここがジャズの面白い所。自分の音の使い方や間の取り方での個性の見せ所ですね。
このように、Iコードに対するアプローチもそうですが、僕の場合は次のセクションに以降する時にも、次の小節の頭をターゲットとして、そこに向かっていくようにフレーズを作る事もよくやります(そうすると、セクションが移り変わっていく事も分かりやすいですしね)。
自分の中で、どんなフレーズが好きで、どんなアプローチや間の取り方が好きなのかが分からない人は、一度自分の好きなミュージシャンのソロの耳コピを是非やってみて下さい。
耳コピをしたら、音使いやフレーズの作り方などを分析してみて、自分のアイデアに組み込めるように工夫をしてみて下さい。
音楽理論を知っていると、耳コピなどのフレーズが「腑に落ちる」瞬間も多々出てくるので、そういう意味でも便利だったりします。逆を言うと、かっこいいスケールやフレーズがあるからこそ、それが「理論」となってかっこいいんだよ、という事が一般的に分かりやすくなっているのかもしれないですね。
ドミナント7th上でのスケール等についてもいつかはしっかり触れたいですが、これに関しては本当に無限に選択肢があるので(苦笑)今回はここまで!
一応レッスンの宣伝ブログなので、これらの記事でレッスンに興味を持たれた方がいたらお気軽にご連絡下さい!ベーシストも、ベース以外の楽器でも大歓迎です!